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AI業務効率化

AIでメール・問い合わせ対応を効率化する実践手順

受信メールの要約から返信下書き、事実確認までをAIに任せる手順と、トーンや固有名詞の確認漏れを防ぐ工夫を解説します。

Dongjiu Learning 編集部 約5分

受信箱が朝のうちに二桁たまり、似たような問い合わせに毎回同じような返信を書く——多くのオフィスワーカーが抱える負担です。文面自体はそれほど難しくないのに、トーンを整えたり過去のやり取りを読み返したりする時間が積み重なり、気づけば午前中が終わっている、ということも珍しくありません。ChatGPTやClaude、Outlook向けのCopilotのようなAIは、この下書き作業を大きく肩代わりできます。ただし、宛先や金額、納期といった固有情報をAIが誤って生成したまま送信してしまうと、かえって手間が増える点には注意が必要です。

要点

受信メールの要約・返信トーンの指定・下書きの複数案作成・固有名詞と数字の確認・定型文のテンプレート化という5段階でメール対応をAIに任せる手順を扱います。AIは文面としてもっともらしい返信を作れても、金額や日付などの事実確認までは代行できないため、送信前の人による検証を手順に組み込むことが欠かせません。

前提 — 何をAIに渡し、何を自分の判断に残すか

この方法はChatGPT・Claude・Outlook向けCopilotのいずれでも実行できます。OpenAIはChatGPTの「カスタム指示」機能で、話し方や役職、よく使う文体をあらかじめ登録できるとしており、毎回同じ前置きを書かずに済むと説明しています※1。MicrosoftもCopilot for Outlookについて、受信メールの要約や返信案の作成を支援する機能として案内しています※2。いずれも2026年時点の機能名であり、契約プランやバージョンによって表示や挙動が異なる場合があるため、実際の画面は各社の公式サポートページで確認してください。取引先の契約金額や個人情報を含むメールをそのまま貼り付ける前に、自社のデータ取り扱いルールとツール側のデータ利用設定を確認しておくことも前提になります。

手順 — メール対応をAIに任せる5ステップ

①受信メールの要点と意図を要約させる

長い問い合わせメールほど、まず「相手が何を求めているか」をAIに一文で言わせると、返信の方向性が定まります。原文をそのまま貼り付け、要約に加えて相手の要望を分けて出力させます。

次のメールを読んで、①相手の要望を1文で、②背景情報を箇条書きで、③返信で答えるべき質問を番号付きで整理してください。
メール本文に書かれていないことは推測で補わないでください。

(ここに受信メールの原文を貼り付け)

②返信のトーンと目的を1行で指定する

「丁寧に返信して」だけでは毎回違うトーンの文面が返ってきます。社内向けか社外向けか、謝罪を含むか、断りの返信かといった目的を先に一行で伝えると、下書きの精度が上がります。

③下書きを複数パターン出させて選ぶ

最初の一案をそのまま使うのではなく、丁寧さの度合いが異なる2〜3案を並べて出させ、状況に合う一つを選ぶ方が結果的に速く仕上がります。

先ほど整理した要望への返信を、以下2パターンで作成してください。
A:簡潔で事務的なトーン(3〜4文)
B:やや丁寧で気遣いを含むトーン(5〜6文)
どちらも結論を最初の1文で述べてください。

④固有名詞・数字・約束事項を自分で検証する

下書きに含まれる会社名、金額、納期、担当者名は、AIが文脈から推測して埋めていることがあります。送信前に必ず元のメールやスケジュール表と突き合わせ、AIが提案した数字をそのまま信用しないことが重要です。

⑤定型文はテンプレート化して再利用する

問い合わせの種類ごとに繰り返し使う返信は、良い下書きができた時点でテンプレートとして保存しておくと、次回以降はAIへの指示自体を省略できます。

つまずきやすい点 — トーンのズレと事実確認漏れ

この方法の弱点は、AIが「メールとしてもっともらしい文面」を作ることには長けていても、書かれている内容が事実として正しいかまでは保証しない点にあります。特に金額や日付のような数値は、文脈から推測してそれらしく埋められることがあり、見た目の自然さに騙されて確認を怠ると誤送信につながります。

一方で、この弱点は運用でかなり抑えられます。固有名詞と数字は必ず元データと突き合わせる、という確認ステップを省略しないことです。もっとも、クレーム対応や契約に関わる込み入った文面など、判断そのものに責任が伴う返信は、AIに下書きさせた後も上司や法務の確認を挟むべきで、AIの提案をそのまま最終版として送るのは避けたほうが安全です。

次の一歩

メール対応の型ができたら、次は会議の議事録づくりに同じ考え方を応用できます。話者の発言をそのまま渡し、決定事項とToDoに整形する手順は会議の議事録をAIで整形する記事で扱っています。また、より説得力を求められる提案書や営業メールの作り方は提案書・営業メールをAIで作る記事で解説しています。トーンの指定と事実確認という基本の型は、どちらの文面にも共通します。

参考文献

  • OpenAI. "Custom instructions for ChatGPT." OpenAI Help Center, 2026年時点。※機能名称や仕様は変更される可能性があるため最新情報は公式サイトを参照のこと。
  • Microsoft. "Copilot in Outlook." Microsoft 365 サポートドキュメント, 2026年時点。
  • McKinsey Global Institute. "The Social Economy: Unlocking Value and Productivity Through Social Technologies." 2012.(メール対応が業務時間に占める割合の推計値は調査時点・調査方法によって幅があり、現在の業務環境とは異なる可能性があります。)

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